去る1999年6月19日、韓国にて行われたIOCの第109回総会にて世界空手道連盟(WKF)がIOC公認団体として正式に認められた。これで早くて2004年のアテネオリンピック、遅くとも2008年のオリンピックに空手道競技が正式種目として参加できる可能性が高くなってきた。
空手道競技がIOC(国際オリンピック委員会)の公認をはずされてから実に8年の年月がたったが、このたび、去る1999年6月19日、韓国で行われたIOC第109回総会にて「WKF(世界空手道連盟)の公認を最終的に承認する」という決定がなされ、再び空手道競技がIOCの公認種目となった。
WKFの前身であるWUKO(世界空手連合)は1985年にIOCの加盟を申請し、IOC公認種目として承認された。しかしその後、国際伝統空手道連盟(ITKF)から「世界の空手を統一する団体はWUKOだけではない」との申し立てがなされ、91年、IOCは「WUKOとITKFが合併してできる団体をWKFとして、そのWKFに仮承認を与える」という措置をとった。
その後、WUKOは合併に先駆けて93年に名称をWKFに改称。WKF、ITKF双方の代表による話し合いの場ももたれたが、歩み寄りがほとんどないまま平行線を辿っていた。
IOCは合併についての期限を設けていたが、問題未解決のまま期限がくる度に延長、再延長を重ね、とうとうIOCは合併問題を空手関係者にゲタを預けるかたちで、昨年6月19日、前述のようにWKFをIOC公認種目として承認したのである。
これで全空手人のゆめであったオリンピック参加にむけて、大きな前進となったことは間違いないわけで、今後は正式種目として採用される努力が必要となってくる。
蓮見圭一専務理事は次のように語る。
「これほど世界に普及している空手道競技が、今までオリンピック種目として認められなかった方がおかしかったのだと思います。今後は正式種目として2004年のアテネオリンピックに参加を、もし2004年がだめだったとしても悪くても2008年のオリンピックには参加できるようにしていきたい。私も世界連盟の理事のひとりとしてできるかぎりのことをしていきたいと思います」。
2004年、あるいは2008年のオリンピックという晴れ舞台で行われる空手道競技の雄姿を早くこの目で見てみたいものである。
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